地方独立行政法人
市立吹田市民病院 整形外科
Suita Municipal Hospital

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〒564-8567 吹田市岸部新町5番7号 ☎:06-6387-3311

関節外科クリニック

ひざ関節の痛み
股関節の痛み
 股・膝関節の変形性関節症や関節リウマチに対して主に人工関節置換術を施行しますが、症例によっては関節温存手術を行っています。人工関節置換術を行う場合には、患者さまの年齢、活動性、骨形態、骨質を検討し、最適な人工関節の機種を決定しています。人工膝関節ではより良い機能予後を得るために症例を選んで単顆置換術を行っています。人工股関節では前外側進入でアプローチし低侵襲な手術を実現しています。

スタッフ紹介

  • 西村 岳洋
    (部長)
    人工関節(股関節・膝関節)、関節温存手術(股関節・膝関節)
    日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定リウマチ医、日本整形外科学会認定スポーツ医、日本リウマチ学会専門医、日本リハビリテーション医学会臨床認定医、日本人工関節学会員、日本股関節学会員、日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会員
  • 市場 雄大
    (医員)
    日本整形外科学会専門医、日本人工関節学会員、日本股関節学会員
  • 上畠 聡志
    (医員)
    日本整形外科学会専門医

ひざの痛みの原因は?

ひざ関節は大腿骨(太ももの骨)、脛骨(すねの骨)などでできています。股関節も骨盤の骨、大腿骨(太ももの骨)と別々の骨があわさってできています。

これらの 表面は「軟骨」に覆われており、衝撃を緩和するクッションのような役割を果たしています。しかし年齢を重ねると「軟骨」はすり減っていきます。すると骨どうしが直接当たるようになり、痛みや変形が生じるのです(下図。変形性股関節症と変形性ひざ関節症のレントゲン)

主な治療法としてまずは減量があります。なかなか体重は減りませんが関節の負荷を減らせるのにはとても有効です。次に運動で足の筋力をあげること。水中ウォーキングも良いですよ。また鎮痛剤やヒアルロン酸の注射で一時的に痛みを和らげる薬物療法もあります。

  • 変形性股関節症のレントゲン

  • 変形性ひざ関節症のレントゲン

患者は3千万人を超える変形性関節症

歩き始める時や立ち上がる時にひざや股関節に痛みやこわばりがある、階段の上り下りで痛む、ひざに水がたまって腫れるなどの症状はありませんか?これらは「変形性ひざ関節症」「変形性股関節症」の症状の一例です。関節症は女性に多く発症し、50代になると急激に増加します(下図)。『変形性関節症』の患者数は、予備軍を含めると3千万人を超えるとも言われています。

手術のタイミングを逃さないで

人工関節の手術に踏み切るタイミングはいつがいいのでしょうか。目安として「階段がとてもつらい」「杖を使って100m歩くのが精いっぱい」「半年間治療をしても痛みがとれない」など日常生活に支障が出ているなら、手術を検討すべきだと思います。望ましいのは少しでも体が元気なうちに手術を受けることです。体の調子が悪くなってきてからでは手術を受けられないこともあります。またひざが曲げられない、股関節が動かしにくくなってきたなど変形が進行してからでは術後のリハビリが非常に大変になります。

長年の痛みから解放された皆さまは笑顔が増えて、本当にはつらつと暮らしています。ひざの痛み、股関節の痛みをがまんしないで、人生をもっと幸せに、もっと楽しく生きるために、怖がらず、あきらめず、ひざ関節・股関節の専門医を受診してみてください。

(当院では人工関節後のリハビリテーションはマンツーマンで対応し、個別の患者さまそれぞれにリハビリの方法を変えています。)

痛みを楽にする人工関節置換術

これらの方法で十分な効果がない場合、一番効果的な手術方法は「人工関節置換術」です。すり減った軟骨や傷んだ骨の表面を切除し人工関節に置き換える手術で、痛みを取り除く効果がとくに高いとされる治療方法です(下図。人工股関節置換術と人工膝関節置換術)

個人差はありますが術後3週間で退院でき3ヶ月~半年たてば突っ張り感やハリもほぼなくなります。今では日本での人工関節の手術件数は年間10万人以上にもなります。30代から100歳以上まで幅広い年代の人が手術を受けています。

よく「数年後に人工関節を取り換える手術が必要なのでは」と心配する人がいますが、最近の人工関節の素材やデザインは大きく進化しており、15年経っても95%以上は問題なく機能しています。

人工関節手術の医療費って高そう

整形外科に係わるお金の話

人工関節の費用は高そうに想像されるかもしれせん。でも心配いりません。一般的に医療費の総額は200万円ほどかかりますが、国民健康保険などの医療保険では、医療費の自己負担額は最高で3割です。さらに一定の金額を超えた場合は「高額療養費」が適用されます。年齢や所得によって計算式は異なりますが、実際の負担額は月に5万円~10万円ぐらいに収まることが多いようです。事前にお知りになりたい方は当院の整形外来受付に聞いてみてください。丁寧に対応いたします。






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