当院では、加齢に伴う変性疾患からスポーツ外傷、骨折などの外傷性疾患まで、骨・関節・脊椎・神経に関する幅広い整形外科疾患に対応しています。患者さまお一人おひとりの生活スタイルや症状に合わせた治療計画を立案し、保存治療から手術治療、その後のリハビリテーションまでを一貫して提供することを心がけています。
主な診療対象と疾患
当科では、以下のような疾患・症状について診療を行っています。
- 01骨折・外傷
四肢の骨折、関節の脱臼、靱帯損傷、腱断裂、打撲、捻挫など
- 02関節疾患
変形性関節症、関節リウマチ、大腿骨頭壊死症、半月板損傷、軟骨損傷など
- 03脊椎疾患
腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱圧迫骨折、頚椎症性脊髄症、脊柱側弯症など
- 04スポーツ障害
膝前十字靱帯損傷、半月板損傷、肩関節脱臼、野球肘、シンスプリントなど
- 05末梢神経疾患
手根管症候群、肘部管症候群、頚肋症候群などによるしびれや麻痺
- 06代謝性骨疾患
骨粗鬆症、骨粗鬆症性椎体骨折の予防と治療
- 07感染性疾患
骨髄炎、化膿性関節炎の診断と治療
- 08腫瘍性疾患
骨・軟部組織に発生する良性・悪性腫瘍の鑑別診断と治療
これらは一例であり、骨や関節、筋肉、神経に関する痛みや機能障害でお困りであれば、まずはお気軽にご相談ください。
診断と検査
正確な診断のために、問診と身体所見(徒手検査)を重視しています。必要に応じて以下の検査を組み合わせます。
- 単純X線検査(レントゲン)
- MRI検査(関節内や靱帯、椎間板、神経の状態を評価)
- CT検査(骨の詳細な形状評価)
- 超音波検査(腱や筋肉、関節の動的評価)
- 血液検査(炎症反応やリウマチ関連抗体、骨代謝マーカーなど)
画像所見だけに頼らず、痛みの部位や動作時の症状、日常生活への影響を丁寧に確認しながら、患者さまに分かりやすく説明するよう努めています。
保存治療(手術をしない治療)
初期治療や慢性期の治療では、手術以外の治療法を第一選択とします。
- 01薬物療法
鎮痛薬、消炎鎮痛剤、筋弛緩薬、骨粗鬆症治療薬、神経障害性疼痛治療薬など
- 02注射療法
関節内注射、腱鞘内注射、神経ブロック注射、ヒアルロン酸注射など
- 03理学療法
物理療法(温熱、電気刺激、牽引など)、運動療法(筋力強化、関節可動域訓練、バランス訓練)
- 04装具療法
コルセット、サポーター、足底板、ギプス固定などによる患部の保護と安静
- 05生活指導
日常動作の工夫、体重管理、転倒予防などのアドバイス
症状の経過を見ながら治療法を適宜見直し、患者さまのご希望や生活環境に配慮した治療を組み立てます。
手術治療
保存治療で十分な効果が得られない場合や、骨折・脱臼・靱帯損傷などで早期の手術適応となる場合には、手術治療を検討します。当科では以下のような手術を行っています。
- 01骨折観血的整復固定術
プレートやスクリューなどで骨折部を強固に固定する手術
- 02人工関節置換術
変形性関節症や大腿骨頭壊死症に対して、股関節・膝関節などの人工関節に置き換える手術
- 03関節鏡手術
膝・肩・手関節などに小さな穴を開け、内視鏡を用いて靱帯再建、半月板縫合・切除、腱板修復などを
- 04脊椎固定術・除圧術
脊柱管狭窄や椎間板ヘルニアに対して、神経の圧迫を取り除いたり、不安定な脊椎を固定する手術
- 05骨切り術
関節の変形を矯正し、荷重バランスを改善する手術
手術後の回復にはリハビリテーションが欠かせません。術後の痛みのコントロールをはかりながら、早期から離床を進め、機能回復を図ります。
リハビリテーションとの連携
当科では、手術前後だけでなく、保存治療中にも理学療法士・作業療法士と連携してリハビリテーションを提供しています。入院中は、術後の合併症予防、筋力維持、歩行練習を段階的に行い、退院後も自宅でのトレーニング方法を指導して、再発予防に努めます。通院リハビリテーションでは、痛みの軽減と日常生活動作の改善を目標に、個別のプログラムを作成します。
骨粗鬆症対策
高齢化に伴い、骨粗鬆症による椎体骨折や大腿骨近位部骨折は増加しています。当科では骨密度検査を行い、骨折リスクの評価と治療を積極的に行っています。食事や運動の指導に加えて、薬物療法による骨密度の改善を図り、再骨折を防ぐことを目的としています。また、骨折後に歩行能力が低下した患者さまに対しても、早期の機能回復を支援しています。
地域医療機関との連携
かかりつけ医や近隣のクリニックから紹介いただいた患者さまを中心に、手術が必要な症例や難治性の疾患を積極的に受け入れています。また、急性期治療後のフォローについては、患者さまのご状況に応じて地域の医療機関と連携し、切れ目のない医療を提供しています。初診の際は、これまでの診療情報や画像をお持ちいただくことで、よりスムーズな診察が可能です。
当院は、地域の中核病院として「患者さまの生活の質を高める」ことを目標に、整形外科診療に取り組んでいます。どのような症状でも、まずはご相談ください。